宮古馬について

宮古馬は、日本在来馬8馬種のひとつで、宮古諸島固有の馬です。1991 (H3) 年1月16日、沖縄県の天然記念物に指定されました。

 

宮古馬は、体の高さが120cmくらいの小型の馬(ポニー)で、頭が大きい割には胴体の後部は小さくなっています。しかし隆起珊瑚礁の石灰岩から成り立つ宮古諸島に適応しているためか、ひずめは太くて堅く、足が強いのが特徴の一つです。毛色は糟毛(かすげ)、鹿毛(かげ)、栗毛(くりげ)で、現在は鹿毛と栗毛が多くなっています。

 

性質はおだやかであることも大きな特徴で、特にメス馬は温厚です(ただし、馬であることには変わりないので、力は強く、噛んだり蹴ったりすることがあるので、飼育担当者の指示なしに触れないようにしてください)。

 

宮古馬の由来は不明ですが、農耕や荷駄運搬などで活躍した使役馬としての長い歴史があり、14世紀には中国に輸出されていたとの記録もあります。しかし、戦中・戦後の大形馬との交雑化、戦後の農耕機具や自動車等の普及に伴い、宮古馬の数は急速に数を減らし、1976 (S51) 年にしてしまいました。

 

その後、宮古馬保存会や、熱心な飼養者(のち宮古馬保存会会員)の保存活動により、曲折を経つつも2024 (R6) 年4月1日現在、48頭にまでその数を回復させています。